【LEGO】レゴ×ポケモンは成功するのか?2社のコラボが示す本当の意味

2026年に予定されている LEGO® Pokémon(レゴ×ポケモン)シリーズは、レゴファンにとっても、任天堂ファンにとっても、非常に象徴的な出来事です。なぜならこのコラボは、単なる人気キャラクターの商品化ではなく、レゴと任天堂系IPの関係が「次の段階」に入ったことを示しているからです。

本記事では、「なぜポケモンがレゴ化されることに意味があるのか」、「レゴ視点で見ると、このコラボは何を変えるのか」を中心に整理していきます。

まず事実として押さえておきたいのは、LEGO® Pokémon シリーズが公式に予告されているという点です。

レゴ公式サイトでは、2026年発売予定の新テーマとして「LEGO® Pokémon」が案内されています。

(出典:LEGO公式サイト「LEGO® Pokémon」)

これは、これまでメガブロック(Mega Construx)が担ってきたポケモンのブロック玩具展開とは完全に別ラインであり、レゴブランドとして初の本格的ポケモン展開になります。

ポケモンは、レゴにとって非常に扱いの難しいIPです。理由は明確で、

  • キャラクター数が非常に多い
  • シルエット認識が重要(少し崩れるだけで別物になる)
  • ファンの造形許容度が低い
  • 世界観と設定が厳密に管理されている

という特徴を持っているからです。これは、過去にレゴ化されたスター・ウォーズやマーベル、ディズニーとは性質が異なります。つまりポケモンは、「レゴらしい省略」と最も相性が悪いIPのひとつなのです。

それでもレゴがポケモンIPに踏み込んだ背景には、明確な戦略があります。

2020年以降の LEGO Super Mario シリーズは、

  • ミニフィグ化しない
  • デジタル要素を組み込む
  • 遊び方を制御する

という、従来のレゴとは異なるアプローチを取りながらも、新しいユーザー層の獲得に成功しました。この成功があったからこそ、任天堂関連IPへの信頼関係が段階的に深まったと考えられます。

任天堂とレゴは、一見すると正反対の企業に見えますが、根底では共通した価値観を持っています。それは、

遊びは、与えられるものではなく、
ユーザーが能動的に関与して完成するもの

という考え方です。マリオが「操作されて初めて完成する存在」であるように、ポケモンもまた「育て、集め、想像される存在」です。この思想的な一致が、ポケモンをレゴで扱う土壌を整えたと言えるでしょう。

現時点で詳細は発表されていませんが、レゴと任天堂のこれまでの協業傾向から、以下のような方向性が考えられます。

  • ミニフィグ的な“人型”は避ける
  • ポケモン本体はディスプレイ寄りの造形
  • 世界観(草むら・街・研究所など)重視
  • 子ども向けと大人向けの二層展開

特にAFOL視点では、

  • ピカチュウや御三家などの象徴的ポケモンの造形完成度
  • プレイセットか、ディスプレイモデルか
  • MOCとの親和性

が大きな注目ポイントになるでしょう。

LEGO® Pokémon は、単なる新テーマではありません。これは、

  • レゴが「最も管理の厳しいIP」に挑む姿勢
  • 任天堂側がレゴの“改変文化”を一定程度受け入れた証
  • 子ども向け玩具とAFOL市場の両立を狙う布石

という、非常に象徴的なプロジェクトです。言い換えれば、ポケモンが成立するなら、ほぼすべてのIPがレゴ化可能になるというラインを越えた、とも言えます。

  • LEGO® Pokémon は、レゴにとって最難関クラスのIP挑戦です
  • 背景には、LEGO Super Marioで築いた任天堂との信頼関係があります
  • 成功すれば、今後のレゴIP戦略全体に影響を与える可能性があります

ポケモンコラボは、「ポケモン好きだから」ではなく、「レゴの未来を見るために」注目すべき企画だと言えるでしょう。最後まで読んでいただきありがとうございました。それではまた!


出典・参考情報

  • LEGO公式サイト「LEGO® Pokémon」
  • Wikipedia「Lego Super Mario」
  • 任天堂・レゴの過去協業事例に関する公開情報

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