神戸・北野の歴史的洋館「うろこの家」で始まったレゴの注目イベントをご紹介します!
🎉《神戸モジュールシティ in うろこの家》イベント情報

• 開催期間:2025年7月14日(月)〜10月31日(金) 10:00~18:00
• 会場:北野 異人館「うろこの家」展望ギャラリー
住所:〒650-0002 兵庫県神戸市中央区北野町2丁目20−4
🧱概要

全国から集まったレゴ®ビルダーによる力作のモジュール作品が、うろこの家の「絶景ギャラリー」に大集結します!
これは2025年7月に開催されたアジア最大のレゴ本社公認の国際ハブイベント《JAPAN BrickFest 2025》において、目玉作品として展示された37名のビルダーによる壮大でダイナミックな街並みの作品で、歴史ある洋館が多数再現されているのが特徴です。一つ一つの作品にさまざまな物語が詰まっており、お子様から大人まで楽しめる、視覚も想像力も刺激されるレゴの世界となっています!

さらに!
うろこの家ギャラリーにて同時開催としてKeibricks初となる写真作品展も合わせて展示いたします。ジャンルさまざまな楽しい写真たちを集めましたので、SNS投稿では感じることができない迫力ある世界観を是非直接お楽しみください。
🏛️「旧神戸居留地十五番館」作品紹介

ここで、私が制作したレゴオリジナル作品「旧神戸居留地十五番館」をご紹介します。白を基調にサンドグリーンやダークグレーのレゴブロックをアクセントカラーとして設計しています。
この建築物は実際に兵庫県神戸市中央区にある歴史的建造物で、国の重要文化財に指定されています。
明治時代に外国人居留地として整備され、西洋の都市計画に基づいた美しい街並みが形成されました。その中でも十五番館は、当時の面影を色濃く残す貴重な建築物として、神戸の歴史を物語っています。

今回「神戸モジュールシティ」プロジェクトで本建造物を担当するにあたり、現地へ赴き建物構造や全体の色合いなどを検証しました。何よりもこの歴史ある建物の風格に魅了されたので、作って良かったと心から思っています。
制作過程で気を配った点はこの建物が持つ威厳をどう表現するかという点です。白の建物は見た目が美しくなる反面、軽さや新しさが出やすいので、陰影の落ち方を計算しながら壁面が立体的に表情を楽しめるようにしています。

また、建物を作る時あるあるなのですが、楽しくなってくると様々なテクニックを駆使するあまりゴテゴテと見苦しい装飾が増えがちです。重要なのはどこを見せるかで、強調したい部分とそれを見せるために引き算の設計が不可欠です。引き算のテクニックは学生時代に磨いた技ですね。
この建物の特徴はコロニアルスタイルの2階の南面に開放的なベランダです。ここに最初に目がいくよう壁面の装飾は単調にならない程度にまで要素を省いています。特に、柱頭飾り(柱の上の装飾部分)のある柱列が印象的で、異国の開放的な雰囲気を醸し出しています。

最大の難関は敷地面積の制限でした。ミニフィグの大きさにするために、レゴで発売されているクリエイティブモジュールシリーズに規格を合わせなければいけないのですが、建物の大きさに対して与えられた区画が60%程しかありませんでした。そのまま全体が収まるように設計するとモジュールの規格ではない奇妙な大きさの建造物になってしまいます。縦横比を無理に捻じ曲げると実際の建物の印象から遠ざかってしまうため、再設計が必要でした。

実物の建物と比べると窓の数が減っています。窓を細長くすれば同じ数で設計することもできましたが、十五番館らしさを残すためにこの設計に落ち着きました。
難題だったのは内部構造です。本来はレストランなのですが、区画面積を制限されてしまったため、内部をそのまま再現できなくなってしまいました。間取りを再現すると壁だらけになってしまいます。
そのまま再現することができない以上、思い切って変えてみました。1階部分は同じく神戸の重要文化財である芦屋モノリスを意識して作成しています。吹き抜けのバーカウンターとシャンデリア、ワインセラーなどレストランバーとしての機能を充実させつつ、洋館らしさを表現しました。2階部分はレゴストアを作りました。
お酒を飲んでいい気分のまま(判断能力が鈍ったまま)、レゴストアで高額商品を買う。いや〜、最高の時間ですね!

レゴストアは月初の土日に行くとレゴ友達と高確率で遭遇してレゴ談義に花が咲きます。こんな空間あったら楽しいだろうな!そんな想いで設計しました。
「神戸モジュールシティ」で内部を見せることが難しいので、ここで公開できて良かったです。


そんな「旧神戸居留地十五番館」は明治13年(1880年)頃の建設で、木骨煉瓦造りの2階建て。南面には開放的なベランダを持つコロニアルスタイルが特徴です。当初は屋上にドーム屋根もあったとされています。神戸旧居留地(外国人居留地)に現存する唯一の商館建築物であり、当時の居留地の景観を今に伝える貴重な存在です。

1995年の阪神・淡路大震災で全壊しましたが、倒壊前の部材を約70%使用し、免震構造を取り入れるなどして、建設当初の姿に忠実に復元されています。この復元では、免震構造を取り入れ、倒壊前の部材を約70%再利用するなど、建設当初の姿を忠実に再現しつつ、現代の耐震技術が導入されています。歴史的建造物の保存と防災を両立させた先進的な事例としても評価されています。現在はレストランとしても活用されており、歴史ある空間で食事を楽しむことができますので、是非神戸にお越しの際はこちらで歴史を感じながら優雅なお食事をお楽しみください(見学のみの入店は不可の場合があります)。

🔍Keibricksからの視点
• 見応え抜群の展示:凄腕ビルダー37名による作品群は、奇跡的ともいうべき今しか見れない規模で、ディテールも圧倒的です。歴史ある建物との対比をお楽しみください。展示鑑賞後は、「うろこグループ」他の館めぐりで、北野の魅力を満喫しましょう!
• Keibricksによる写真ギャラリー展示:私が撮ったレゴの写真作品を展示しています。是非間近で小さなレゴの大きな世界を体感してください。
✅観覧ポイントまとめ

アクセス 神戸・三宮駅から徒歩約15分。異人館めぐりも兼ねて散策に最適です。
チケット 北野7館プレミアムパスなど各種パス利用可。異人館巡りとセットがお得です。
開催中は SNSやうろこの家公式X(旧Twitter)でも情報を発信しています。
いかがでしたでしょうか。皆さんもぜひ「神戸モジュールシティ in うろこの家」で、レゴと歴史が織りなす空間を楽しんでください。皆様の感想や応援が何よりもの創作の力となります。これからもご贔屓いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。
• 公式:うろこグループ(神戸北野異人館)
※レゴファンによる作品展であり、レゴ社主催のイベントではありません。お問い合わせ及び取材の申し込みは「うろこの家」事務局もしくは本企画&運営者okazaki氏(@oka_ta18)までご連絡ください。